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漆喰のこと
漆喰って安全?~糊材について①
2011年01月8日
2011年、明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
お陰様で、当社のウェブサイトは昨年リニューアルさせていただきました。
このスタッフブログでは、漆喰などの取扱い品に関することを中心に、
ウェブ担当の浜田が、サイト内には載せきれない情報や、お知らせなどを
綴っていきますので、なにとぞ宜しくお願いいたします。
今回はその糊材についてです。
漆喰には糊材が欠かせないと書きましたが、例外として高知の地漆喰である「土佐漆喰」には糊は入っていません。
前にも書いたとおり土佐漆喰の成分は消石灰と稲わらと水のみです。
醗酵させた稲わらから出るリグニンという成分が、糊の役目を果たしているので、糊は必要ありません。
土佐漆喰が黄土色なのは、このリグニンの色です。
写真左が乾燥させた銀杏藻。右が既調合漆喰用の粉末銀杏。
一方、日本の一般的な漆喰は土佐漆喰とは違い、糊を必要とします。
糊には、江戸時代初期から現代まで海藻糊が使われています。
海藻糊は、海から収穫する海産物なのでもちろん安全です。
海藻類の種類は大変多いですが、漆喰に使用されるのは、主に銀杏藻(ギンナンソウ)と角又(ツノマタ)という種類です。
その他の糊材としては、木材などのパルプから抽出した糊材もあります。
現在の既調合漆喰には、少量で安定した効果が得られるということで、施工性や保水性を向上させる目的でこちらも使用します。
この糊材は、木材由来のセルロース糊のため用途も広く、工業用のほか化粧品や食品にも増粘剤として使用されています。
こちらは海藻糊の一種、大葉角又(ツノマタ)。一見しても銀杏藻と見分けがつきにくい。
ウェブ担当の浜田です。よろしくお願いいたします。