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壁紙を漆喰でDIYリフォーム
今回のリフォームは知人宅の隣り合う洋室2部屋の壁を取り払って10畳の広い部屋にし内装をリフォームするという工事です。
大工さんに床はカーペットからフローリングに、間の壁も撤去していただき漆喰塗りだけの状態でDIYを始めます。天井は長方形のパネル天井のため漆喰塗りは難しいという判断でそのままにしました。
◆◆①清掃と下地壁紙の補修◆◆
まずは清掃です。ホウキで天井や壁のホコリを取り、漆喰を塗る壁を雑巾で拭き汚れを落として出来るだけきれいな状態にします。
次に、壁紙はそのままで施工していくので、壁紙がしっかりと下地に付いていない部分はカッターで切り取り、剥がれている箇所をなくしていきます。
壁紙をすべて剥がす方法もありますが、裏紙まですべて剥がすのはとても大変な作業ですので,今回は壁紙の接着具合が良いと判断して、部分補修の上で剥がさずに漆喰を塗ることにしました。
剥がれかけの壁紙を取り除きます
◆◆②養生テープの貼り付け◆◆
施工面以外の窓枠や建具周りの額縁に漆喰がつかないよう、マスキングテープで養生をします。仕上げの漆喰までの厚み2mm程度の間をあけて天井、壁、床すべての枠周りに貼っていきます。
養生テープ
壁から2mmあけて貼ります
床にも漆喰が落ちて汚れないようにビニール付きのテープを巾木に貼っていきます。
エアコンなど外さないものにも汚れないよう養生します。
床の養生
エアコンも覆います
◆◆③壁紙のジョイント処理◆◆
壁紙のジョイント(継ぎ目)部分の浮きや剥がれを防ぐためにメッシュテープをすべてのジョイント部分に貼ります。タッカーで留めるとさらに良いですね。
壁紙を部分的に剥がした所や、ヘコミがある部分などはあらかじめパテなどで平らになるよう埋めます。
のりが付いていますのでそのまま貼れます
壁紙にジョイントテープ貼り
◆◆④下塗り材の施工◆◆
養生とジョイントの処理が終わるとようやく壁塗りに入っていきます。
10畳ほどの部屋で壁塗りに入るまでの作業に、二人で1日近くかかりますがこの前工程をきちんとやることが最終的な漆喰の仕上がりに大きく影響しますので手を抜かないようにしたいものです。
仕上げに使う『土佐しっくい白亜』は壁紙に直接塗ることができないので、先に下塗りをする必要があります。
下塗りは天然系成分100%のナチュラルベースを使用。水練りタイプなので開封後すぐに塗ることができます。コテを使って薄く塗り伸ばしていきます。
この材料は0.5mm程度の薄さで充分ですので、DIYでも簡単に塗ることができコテ塗りの練習にもなります。
ペースト状の自然派下塗り材ナチュラルベース
壁紙にコテで下塗り
◆◆⑤白亜で漆喰塗り◆◆
壁面すべて下塗りを完了し、1日程度乾燥させてから白亜を塗っていきます。
使用する漆喰は『土佐しっくい白亜』でベース色の白ではなく、今回はバニラベージュ(H-10)という色を塗ることになりました。
友人2人も加わり4人で塗っていきます。
下塗り面にバニラベージュを施工
通常、塗る方向は時計まわりで上から塗っていくものですが、4人でのDIYということもあり、それぞれが自分の担当の壁面を自由に塗っていました。
人によって仕上がりのテクスチャーに個性が出るのがDIYの気楽さです(笑)
乾く前の色漆喰はとても濃い色です
◆◆⑥仕上げ作業◆◆
白亜を塗った後、1時間程で養生してあったテープを剥がし、濡らしたハケを使いチリ際と漆喰の境目に沿わせて端部を整えます。
漆喰が乾いてから剥がすときれいに仕上がりませんのでご注意ください。
端部をハケで整えます
◆◆漆喰リフォーム完了!◆◆
養生テープを剥がし、きれいに掃除して漆喰リフォームの完了です。
専用カラーの仕上げは完全に乾くまで色が落ち着かないですが、一週間もすれば全体的に馴染んでいきます。
施工前の壁紙の状態
施工後の漆喰壁
リフォームする前の壁紙もベージュ色なので画像では漆喰壁の雰囲気が伝わりにくいですが適度にコテ跡が残って『ラフ仕上げ』になっています。
見た目の雰囲気もそうですが、自然素材の澄んだ空気感が感じられるのがいいですね。
バニラベージュの淡い色合い
一日の疲れを癒す寝室が安心して呼吸できる空気であることは、とても大切なことです。
リフォームが原因でシックハウス症候群になり頭痛や咳、吐き気、不眠など様々な症状がおこる場合があります。
疲れや日常のストレスなど、別のことが原因と考えシックハウスと気づかないこともあります。
有害な化学物質による影響は人それぞれですので、まったく問題ない人もいれば、なんとなくその場所が不快な感じがする人、具体的な症状が出る人など、体質によって様々です。
アレルギー体質や体の弱い方の場合はリフォームの際の素材選びには充分にご注意ください。
漆喰は自然素材ですので有害化学物質を出さないのがメリットですが、手間もかかりコストアップになります。
そこで、小さい部屋であれば今回のようにDIYをすることで安価に漆喰壁を仕上げることが可能となります。
面積の広い天井、壁、床の仕上げは出来る限り、健康を害す心配のない自然素材をお選びいただければと思います。
漆喰壁の寝室